
ようこそ“もめん”です。
温室や畑で野菜をつくる仕事を手伝うようになって2年目となりました。
最近は、農作物を作りながら、農地の環境を整えることも並行しておこなっています。
職場で実践していた「5S」の考え方が必要だと、つくづく思うこの頃です
Contents
スムーズに作業ができないのはなぜだろう
いざ作業をしようと思うと、農機具が動かない、、、
使いたい農機具がどこに置いてあるのかわからない、、、
工具や肥料や農薬類などがきちんとわかりやすく保管されていない、、、
保管場所が明確化されていないから探してばかりいる。
こんなことがしばしば、、、
これでは時間ばかり過ぎてしまい予定の作業ができません。
農業にも5Sの考え方が必要
農地は野菜や果物をつくる工場や店舗のようなものだと思うのです。
円滑に農作物を生産して、収益を上げられることを目標としているのですから、きれいにしていなくては自慢できるような良い作物はとれないと思うのです。
農業だって、農地全体の環境をきれいな状態で維持し、効率よく作業できるようにしていくことは大切なこと。
農機具や肥料など、どこに何を置いておくかを考え、また誰が見てもわかるようにしておくことが必要なのです。
5Sで掲げられている整理・整頓・清潔・清掃・習慣化は、農作業においても大切な考え方だと思います。
5Sとは
5S(ごえす)とは、製造業やサービス業などで用いられる職場環境の維持や改善を目的に考えられた目標(スローガン)です。
整理(SEIRI)・整頓(SEITON)・清潔(SEIKETU)・清掃(SEISOU)・習慣化(SHUKANKA)の5つの言葉をローマ字で表記すると、頭文字が5つの「S」となることから5Sと呼ばれています。
- 整理:不要なものを処分する
- 整頓:必要なものを使いやすい場所に置く
- 清掃:きれいに掃除して点検を行う
- 清潔:清潔な状態を維持する
- 習慣化(しつけ):4つの「S」を習慣づける
習慣化はしつけという場合もあり、4つの「S」整理・整頓・清掃・清潔を習慣づけるという意味です。
では、整理・整頓・清潔・清掃・習慣化に取り組むとどんなメリットがあるでしょうか。
- 作業の効率化
- 生産性の向上
- 安全性の向上
まずは作業がしやすくなります。
作業の効率化が進むと生産性が向上します。
また、農機具の清掃や点検整備を常に行っておくことで、安全に作業をすることができます。
整理:不要なものを処分する
とにかく不要なものが多すぎです。
驚いたことに、倉庫の中はゴミの山化していました。
また農地のあちらこちらには、折れて使えなくなった支柱や、サビてしまったパイプ、サビてしまった工具、使えなくなった金属製のクリップ、割れたガラス片、ビニールの破片やゴミなど、何でこんなことしてあるのと不思議になるほど不要なものが散乱しています。
使えるものと使えないものに分別して、いらないものは処分するようにしました。
整頓:必要なものをつかいやすい場所に置く
倉庫のなかを片付けると同時に、農機具や肥料などの置き場所を決めました。
清掃:きれいに掃除して点検を行う
耕運機や噴霧器や播種機、草刈り機などの機械類は、使い終わったら土を払い掃除してから倉庫にしまいます。
そして定期的に点検を行うようにしています。
壊れてしまった台車や、柄の折れたくわなど、修理できるものは直して使えるようにし、さびついてきた工具もさびを落とし、今後も長く使えるようにしました。
清潔:清潔な状態を維持する
砂地の農地なので、油断するとどこもかしこも砂だらけになってしまいます。
倉庫のなかや、温室やハウスの入口のレールなども砂だらけになってしまうのできれいに掃いておきます。
レールに砂がたまると出入り口の戸がスムーズに動かなくなってしまうのです。
また、作業終わりには必ず軽トラックの荷台もきれいに掃きます。
運転席や助手席の足元も砂だらけになりますから箒で掃いてきれいにしておきます。
使い終わった農機具も洗えるものは洗って、乾かしてから元に戻します。
近年、コナジラミなどの害虫を介して感染するウイルスによる作物の病気もあります。
農地や農機具などを清潔にしておくことも大切なことだと考えます。
習慣化(しつけ):4つの「S」を習慣づける
習慣化は、従事する人の誰もが守り行動できることを目標としています。
整理・整頓・清掃・清潔の大切さは理解できても、なかなか実行できないものですね。
ましてやそれらを習慣化するというのは、さらにハードルが高くなります。
まずはゴミ袋やゴミ置き場を設置して、ごみは放置せず必ず捨てること、そして使ったものはきれいにして元の場所に戻すことから行っています。
まとめ:温室農家家族の奮闘記⑤農家にも必要な5Sの考え方
個人農家でも整理・整頓・清掃・清潔・習慣化の考え方をとりいれて、環境を整えていくことは必要だというお話をさせていただきました。
自信をもって提供できる作物をつくるために、「5S」の考え方は必要です。
私たちの農地では、まだまだ整理・整頓しなくてはいけない倉庫もありますし「5S」の取り組みは道半ばです。
環境を整えることには思いのほか時間と労力がかかり、ため息が出ますが、確実に作業の効率は良くなっています。
農地を汚くしていることは、生活を支え続けてくれた土地に対して失礼なこと。
先人たちが守り残してくれた農地に対する感謝の気持ちを忘れず、これからも農地に愛情を注いでいきたいと思います。
それが農地を引き継いだものの務めだと思うのです。
本日も最後までおつき合いくださいましてありがとうございました。
次回もお楽しみに♪