温室農家家族の奮闘記④高齢化と猛暑の日々に挑む

温室農家家族の奮闘記④高齢化と猛暑の日々に挑む

ようこそ、農業新人一年生の“もめん”です。

夫の実家は温室農家です。

義理の兄が病気になってしまったことをきっかけに、義理の姉を手助けするために週に1~2日、夫と二人で温室の仕事を手伝いに行っています。

努力の甲斐があって、温室では枝豆やトマトを、畑では季節の野菜を収穫することができました。

順調に進んでいる作物作りですが、大きな問題点があるのです。

それは、高齢化と猛暑。

姉と夫と私、三人とも高齢者です。

体力は確実に落ちてきていますから若いときのようなわけにはいきません。

そして悩ましいのが猛暑です。

最近の殺人的な猛暑によって、全然実がつかないなど作物にも影響が出ています。

本日は、これら2つの問題点を解決すべく、新しい作物作りに挑戦を試みたお話をさせていただきます。

問題点は高齢化と猛暑

私たちが抱える問題は、私たちの年齢と近年の異常な気候です。

姉と夫と私の3人で仕事をしていますが、3人とも高齢者ですからいつまで続けていけるのかを考えると少々不安になります。

健康に気をつけて無理をしないように続けていくしかないのですが。

年を重ねると、しゃがんだり立ったりする動きや、腰をかがめる姿勢が大変になります。

姉は、腰と両膝がわるいのでこのような動作が辛いようです。

特にトマト栽培は、苗を植えるのも実の収穫にも腰や膝に負担がかかるのです。

姉の負担を軽くしていくことも課題の一つだと考えています。

私たち夫婦は、週に1~2日わが家から温室まで片道約25㎞の道のりを40分かけて車で通っています。

夏の時期は温室の中が高温になってしまうので、まだ暗いうちにわが家を出発して、日の出とともに仕事を開始しないとなりません。

早朝でさえも温室の中は息苦しいほどの暑さで、熱中症を予防しながらの作業は大変なものでした。

今年(2024年)の暑さは特にすさまじく40℃を超える日もあり、6月から10月中旬まで暑い日が続きました。

そのため葉が焼けてしまったり、枝豆のさやが固く実の入りも良くなかったり、きゅうりは全然花が咲かないなどの影響がありました。

畑の仕事も炎天下ではセーブせざるをえない状態です。

地球温暖化によって、気候が大きく変わっていますし、異常気象による農作物への影響は大きなものがあります。

毎年このような暑さが続くようであれば、対策を考えなくてはいけません。

農業の転換期を迎えているのでしょうか。

これまでのやり方とは違う新しい農業のあり方を考える時期に来ていると感じました。

新しい作物づくりに挑戦

アップルマンゴーの苗

そこで暑さに強い作物はなにかと考えたとき南国の果物が候補に挙がりました。

私たちの温室は温暖な地域にあるため、冬でも温室の中ならある程度の温かさが得られることで冬越しができるのではないか。

そこで考え出したのが、熱帯の果物『バナナ』と『マンゴー』。

小笠原産の『島バナナ』と沖縄産の『アップルマンゴー』です。

さっそく試験的に苗木を購入し植えました。

どちらも初めて育てる作物で、はじめての挑戦です。

暑さを嘆き、手をこまねいているよりは、新しいことに挑戦してワクワクするほうが良いと思っています。

また、耕作放棄地になりかけていた土地には、レモンの木を植えました。

実がなるまでには時間がかかりますが、高齢化を考えたとき木を植えるのも一つの手立てだと考えます。

試してみる価値はあるのではないでしょうか。

まとめ:温室農家家族の奮闘記④高齢化と猛暑の日々に挑む

耕作放棄地にはさせたくないという思いからはじめた農作業。

暑い時期を努力と根性で乗り切りまして、思っていた以上の収穫があり豊作の一年でした。

作物を育てることの面白さを存分に味わうことができた年でもありました。

今年一年間は、さまざまな作物を育てることを試みました。

そして新しい作物づくりにも挑戦しました。

その甲斐もあって課題も見えてきました。

今年の反省点を来年の作物作りに生かせるように、来年(2025年)の作業計画に思いを馳せています。

これからも高齢化と猛暑日に知恵を絞り、挑んでいきたいと思っております。

『バナナ』と『マンゴー』については、今後折に触れてご報告させていただきますね。

本日も最後までおつき合いくださいましてありがとうございました。

次回もお楽しみに♪