どこかで引っ掛けてしまったのでしょうか…
手編みのニットに穴が開いてしまいました。
そのままにしておくと、どんどん網目がほどけてしまってほころび穴が大きくなってしまいます。
ほころびが、広がってしまわないうちに補修しましょう。
コツを理解すればご自身でも上手に補修ができますよ。
あいてしまったニットの穴を、ご自分で上手に補修する方法のお話です。
ニットの編み目はこうなっている
まずはニットの編み目を理解しましょう。
補修跡ががわからないように補修するためには、ニットの編み目がどうなっているのかを理解することが大事です。
ニットは、一本の毛糸を下の目にくぐらせながら、一目一目編んでいきます。
上の図をご覧ください。
編み目を拡大した図です。
これは、一般的な編み目(表編み、メリヤス編み)です。
わかりやすいように、一段目は緑色、二段目はオレンジ色に色を変えました。
一段目、右側からすすみます。
毛糸はこんな形に連続しています。
そして二段目は、左側から一段目の編み目に、編み棒をつかって毛糸をくぐらせながら戻ってきます。
この編み目の連続でセーターは作られているのです。
こちらの編み目をあたまに入れて、補修方法をご覧いただくとわかりやすいでしょう。
ほころび穴の補修方法
用意するものは、
- 同色の毛糸
- 毛糸用とじ針
同じ毛糸がなければ、似たような色の毛糸でもかまいません。
用意できる毛糸が実際より細くても大丈夫。
2~3本束にして同じくらいの太さにすればOKです。
万が一、毛糸が用意できなければ縫い糸を何本か束にしても差し支えありません。。
毛糸用のとじ針は、先がやや丸くなっていて、糸とおし穴が大きいので毛糸をとおしやすくなっています。
あると作業がしやすいですね。
では補修手順を説明します。
(*光の具合なのか写真の色合いが変わってしまい、ピンク色にみえてしまいましたが、同じ紫色のセーターです。)
【1】まずは、穴を広げないようにほころびの状態を確認しましょう。
みてみると、二目一段がほつれているようですね。
【2】 穴の開いている箇所の一目みぎとなりから糸を出します。
毛糸用とじ針にセーターと同色の糸をとおします。
穴の開いている箇所の右となりの目から針を出しましょう。
今回は編み目がわかりやすいように、オフホワイトの毛糸をつかって説明しています。実際には同色の糸でなおします。
【3】編み目図をおもい描きながら、針をくぐらせていき、上の写真のように一段目を右から四目ステッチしましょう。
【4】 四番目まできたら、編み目の真ん中に針をだし、上段の目に針をくぐらせ毛糸をとおします。
「ニットの編み目はこうなっている」の項でお話した編み目図を参考にして、上段の目に毛糸をとおしながら左から右へもどり、二段目も4目ステッチしてください。
【5】 端の糸はセーターの裏側にだして、数回編み目をくぐらせて糸を切ります。
編み物の場合は、玉結び止めはしません。裏の目にくぐらせるだけで十分です。
いかがですか?しっかり編み目が再現されて、ほころび穴もふさがりました。
ほころびは小さなうちに
ニットは、いっぽんの毛糸を規則正しく、下の目にとおして、すくいあげながら編んでいきます。
そのため、毛糸が一カ所切れると、たちまちほどけやすくなり、ほころびが広がりやすくなります。
ほころびが大きく広がってしまうと、慣れていない場合は手に負えなくなってしまいます。
補修したのがわからないようにするためには、ほころびが小さなうちに補修することをおすすめします。
ほころびが小さな時の方が編み目を再現しやすいですね。
まとめ:ニットのほころびを自分で繕う方法ニットの編み目を理解してプロ級に
本日は、編み目を再現してプロ並みにセーターのほころびをなおす方法をお話しました。
編み目を理解すれば、プロ並みになおすことができます。
ちょっと見ただけでは、どこをなおしたのかわからない状態になりますよ。
ほころび穴を簡単に補修する方法として、縫い糸でキュッと縫い縮めてしまう方法もあるようです。
しかし、その方法ですと、どうしても編み目がひきつれた感じになってしまうので、できたら本記事でお話したように編み目を再現する方法でなおしていただけたらと思います。
どうぞお試しください。
本日も最後までおつき合いくださいましてありがとうございました。
次回もお楽しみに♪