ジャムづくりが上手な夫を、私は「ジャムおじさん」と呼んでいます。
自分で果物を育て、収穫した実でジャムをつくるという究極の楽しみをみつけた「ジャムおじさん」
極上の味を探究しつづけています。
2021年もジャムおじさんは健在です。
今年のジャムづくりも、ぐみジャムからはじまりました。
春の味「ぐみジャム」
「ジャムおじさん」がつくる「ぐみジャム」のお話です。
ぐみの季節
5月、初夏の陽射しに、可愛らしい真っ赤なぐみの実が宝石のように輝きます。
ぐみは鳥たちのごちそう。
毎年、ヒヨドリさんに食べ尽くされる前に収穫を急がなくてはと思うのですが、今年もヒヨドリさんの勝ち。
もうすでについばまれて残りわずかです。
このぐみの木は、ご近所さんから挿し木にしてみたら…といただいたもので、今では2mをこえるほどに成長しました。
4月、春を感じられるようになると薄黄色の小さな花を枝いっぱいにつけます。
花が散るとすぐに実が膨らみだし、あっという間に実は赤く色づき、 ちいさなサクランボのような実になります。
ぐみの実をたのしむ季節はほんとうに短いのです。
ぐみのお味
ぐみは、えぐみのようなやや渋みがある甘酸っぱい実です。
この癖になるお味が、なんともいえない春の味なのかもしれません。
ぐみのお味は、フキノトウのほろ苦さや、つくし特有のほろ苦さだったりに似ていて、自然を感じる和の味なのです。
店頭に並ぶあま~い果物とは全然ちがう独特の味。
店頭には並ばない自然の恵みをいただける贅沢感。
自然の味を、私たち人間も少しだけおすそ分けにあずかろうと思います。
今年も春が来たと叫びたくなる「ぐみジャム」のつくり方を、「ジャムおじさん」に教えてもらいましょう。
ぐみジャムのつくり方
毎年採れる量がちがうので、おおよその目安となる分量です。
- ぐみの実 500g
- 砂糖またはグラニュー糖 50g
- レモン汁 少々
砂糖は、ぐみの実の10~20%くらいにして果実そのものの味を楽しみます。
夫がつくるジャムは、どのジャムも砂糖控えめかもしれません。
では作り方です。
【1】ぐみは、傷んでいるものを除き、茎も取って、サッと洗います。
【2】鍋に湯を沸かし、ぐみをいれて2~3分くらいゆでて、ざるにとります。
*少しゆでることで、実が柔らかくなり、種と皮が取れやすくなります。
【3】できるだけきめの細かなざるに少しずつぐみをいれていき、木べらまたはすりこ木棒などで押しつぶして種を取りながら果汁を絞ります。
【4】果汁を鍋に入れ、中火にかけあくをとりながら煮ていきます。
【5】砂糖を入れさらに煮詰めます。
【6】レモン汁少々を加えます。
*甘さを確認し、足りなければお好みで砂糖を追加してください。
【7】トロ―っとしてきたら完成です。
*冷めると硬くなって水あめのようになってしまいますので、まだ緩いかなぁくらいで火を止めましょう。
【8】煮沸消毒したガラス瓶に詰めてください。
ぐみジャムでさらにおいしく
ぐみジャムはすこし渋みがあり甘酸っぱいので、ジャムソースとしてスイーツと合わせるとスイーツの味を引きたたせて、よりおいしく召し上がることができます。
★市販のクッキーにのせて
市販のクッキーに赤いぐみジャムをのせてみました。
色合いも可愛らしいですね。
クッキーの甘さと、ぐみジャムの甘酸っぱいお味が絶秒のハーモニーとなってお口の中に広がります。
★レアチーズケーキにのせて
手づくりのレアチーズケーキにぐみジャムをのせてみました。
真っ白なチーズケーキにぐみジャムの赤色がきれいです。
ぐみジャムの甘酸っぱさがチーズケーキによく合い、贅沢なスイーツとなりました。
まとめ:ジャムおじさんがつくる春の味「ぐみジャム」
今年も大人の味「ぐみジャム」ができ上がりました。
今年は、収穫量が少なかったので、出来上がり量は少なかったですが、十分に春を感じることができました。
自然の恵みをいただく幸せ。
季節を感じるジャムのお話はいかがでしたでしょうか。
ジャムおじさんのジャムづくり、次は枇杷ジャムでしょうか。
次回もお楽しみに。
本日も最後までおつき合いくださいましてありがとうございました。
ご興味のある方は「ジャムおじさんが教えるキウイフルーツジャムの作り方」もご覧ください。