
ようこそ“もめん”です。
薬局に行くと、チラチラと電子お薬手帳のポップが目に入ります。
フムフム、気になるな。
導入している人を見たことないけど、みんなどうしてるのかな。
年寄りの私でも簡単にできるのかな。
メリットはあるのかな。
お薬手帳アプリ入れたほうがいいのかな。
うんぬん。
行くたびに気になるのですよね。
そしたらTwitterでつぶやいている人を発見。
午前中は手術を受けた病院で診察。フェマーラ90錠の処方を受けるのは最後。次はかかりつけ医の所で処方してもらう。
— まごろく (@7CVlIdZRGFiLxao) February 10, 2020
東京都医療連携手帳をもらう。かかりつけ医が記入する。
手帳が増えた。お薬手帳のアプリ入れようか。どれが良い?
高齢者も📱無しでは生きていけないかも。😅
私だけでなく、気になっている人がいるんだね。
紙のお薬手帳から、電子お薬手帳に変えるべきか、変えざるべきか。
調べてみました。
ぜひ読んでみてください。
- 電子お薬手帳アプリを、スマートフォンに入れようか迷っている人
- 電子お薬手帳に興味がある人
- 紙のお薬手帳に不便を感じている人
- 60歳以上の方
Contents
電子お薬手帳の普及率
私、お薬手帳のアプリ入れている人みたことないんです。
うーん、あまり普及しているようには感じられませんね。
気になる普及率。
電子お薬手帳の普及率を調べてみましたが、全国規模の大きなデータはありません。
その中で、福島県の薬局789薬局を対象に行った、電子お薬手帳の調査データをみつけましたのでご紹介します。
福島県では、電子お薬手帳の広報活動を実施するにあたって、平成29年10月6日に事前調査を、その約4ヶ月後の平成30年1月23日に事後調査をおこないました。
広報活動実施の前後で、電子お薬手帳についての薬局さんの意識や、電子お薬手帳の利用状況が、どのように変化しているかなどがまとめられています。

- 電子お薬手帳を持ってきた人がいた 約30%
- 電子お薬手帳を持ってきた人がいない 約70%

- 電子お薬手帳は、女性よりも男性に利用者が多い
- 40代男性が最も多い
- 次いで30代、50代男性が利用している
- 60代以上は、男性・女性とも少ない
普及率は低いですね。
意外だったのは、女性よりも男性に利用者が多かったこと。
やはり高齢者には敬遠されているのですね。
一人一冊、紙のお薬手帳の普及
紙のお薬手帳は、1993年(平成5年)に、二つの病院から処方されたお薬の飲み合わせが悪く、重篤な副作用で死んでしまった人がいたことからつくられました。
おくすりの重複や、薬の相互作用をチェックするためにつくられたのです。
意外とむかしからあったのですね。
でも、一人一冊持つように大きく普及したのは、あの東日本大震災からです。
震災後、私も微力ながら医療支援の一員として相馬市におもむきました。
現場での診療に何より役立ったのが、お薬手帳でした。
つねに手提げバッグにお薬手帳を入れていて、お薬手帳とともに避難されている方が何人かいらっしゃいました。
持病の種類や重症度が一目瞭然。
血圧のくすりでも様々な種類のくすりがあります。
おかげで医師はスムーズにおくすりを処方することができました。
その一方で、お薬手帳を持っておられない方では、服用中のお薬を特定することは大変だったのです。
震災後、お薬手帳の重要性をまのあたりにした医師や薬剤師が、紙のお薬手帳の普及をおしすすめました。
その結果、私たちはお薬手帳の恩恵を受けることができています。
電子版お薬手帳が普及しないのはなぜか

普及活動のおかげで、一人一冊、紙のお薬手帳を持つようになりました。
近年、スマートホンの普及とともに、避難時でも持ち出せるスマートホンに、おくすり情報を入れていくことを薬剤師会はすすめています。
導入からほぼ4年がたっていますが、普及しないのはなぜでしょうか?
電子お薬手帳には、様々な問題があるようです。
紙のお薬手帳と電子お薬手帳のメリット・デメリット
紙のお薬手帳のメリットとデメリットをあげました。
- 高齢者にも利用できる
- 薬局にて100%無料で発行
- 医療機関で、情報がすぐに取り出せる
- 医療機関を受診する時、手帳を持参するのを忘れる
- かさばる
- 病院ごとに複数の手帳を持っている人がいる
- 一冊の手帳に、記録量の限界がある
次は、電子お薬手帳のメリットとデメリットです。
- いつも手元に置くスマートフォンは、災害時に、もっていきやすい
- かさばらない
- 過去の服用情報が失われない
- 過去のデータを閲覧できる
- 高齢者が理解できない
- スマートホンを持っていない人は利用できない
- 様々なアプリがあり、登録が面倒
- 全薬局で対応していない
どちらにもメリットとデメリットがあり、電子お薬手帳にすべきとは言い切れません。
電子お薬手帳にするには、スマートホンが必要です。
スマートホンに専用のアプリをダウンロードさせる必要があります。
電子お薬手帳のアプリはさまざまあり、アプリによって使用方法や機能が違います。
アプリの多さも混乱を招き、電子お薬手帳が普及しない原因となっています。
次に、アプリについて調べてみました。
電子お薬手帳アプリを検証
様々な企業が電子アプリに参入しており、どのアプリをダウンロードすればよいのか迷うところです。
おすすめのアプリについては、現役薬剤師さんが書かれた記事「お薬手帳アプリのおすすめ10戦!」をご覧ください。
便利機能は、各社で違いますが、大まかには次のようなおすすめポイントを挙げています。
- 過去の服用情報が失われない
- 自分だけでなく、家族のお薬情報も管理できる
- 処方箋送信機能があり、待ち時間の短縮になる
- アプリは無料
- 服薬チェック機能で、のみわすれ防止
家族のお薬も管理できるのは、便利な機能ですね。
おじいちゃん、おばあちゃん、お子さんの情報も一つのスマートホンに全部収まるのは大賛成です。
このようなすばらしいアプリ機能も、別の薬局で使用できなければ意味を成しません。
薬剤師会は、異なる電子お薬手帳の情報を相互閲覧できるしくみをつくり、普及に努めているようです。
しかし安全策として、かかりつけ薬局がすすめるアプリを導入することをおすすめします。
せっかく素晴らしいアプリをいれても、かかりつけ薬局で使用できないのであれば本末転倒ですから。
薬局で電子お薬手帳の使い方や、おすすめ機能の説明を聞くことからはじめましょう。
残念ながら、私はすこし勘違いをしていました。
処方箋を薬局に提出すれば、お薬の情報は、自動的に電子お薬手帳に登録されるのだと思っていたんです。
そんなわけないか~。
電子お薬手帳では、処方されたお薬の情報がかかれているQRコードを、薬局が発行してくれます。
薬局がQRコードを発行できるかどうかを確認することも必要ですね。
発行できなければ、手入力でおくすりを登録することになるからです。
薬局が発行してくれたQRコードを、自分でスマートホンに読み取り、お薬情報を登録します。
作業は自分です。なので全部自分が管理するということです。
紙のお薬手帳では、薬剤師さんが、印字された薬情報シールをお薬手帳に貼ってくれます。
どっちが楽なんでしょう。
こんなことも高齢者の理解を得られない部分ですね。
電子お薬手帳導入における薬局の問題点
次に、電子お薬手帳を導入する薬局の状況をみてみましょう。
厚生労働省は、H30/11/27~H31/1/21に全国5000薬局からアンケート調査を行い、電子お薬手帳を導入している薬局は48.1%と報告しています。
全薬局での導入には、むずかしい問題がありそうですね。
薬剤師さんにも賛否両論あり、電子お薬手帳に否定的な意見も多くみられます。
「一般社団法人福島県薬剤師会 電子版お薬手帳に関する実態調査報告書」から、アンケートに答えている薬剤師さんの声を抜粋しました。
紙ベースの手帳と同等かそれ以上のメリットがないと普及は難しい。東日本大震災で通信や電気が途絶え、紙媒体の大切さは身に染みております。電子版には否定的。
現状だと紙ベースのほうが使いやすい。書き込みとかもしやすい。高齢者の多くがスマホどころか携帯電話すらもっていないのですすめにくい。
来局される患者がご高齢の方がほとんどで、薬剤師本人も70才を過ぎているので使いこなせないと思います。
大型店ならまだしも零細店にとっては、お金のかからない方式を考えてほしい
一般社団法人福島県薬剤師会 電子版お薬手帳に関する実態調査報告書より抜粋
電子お薬手帳にまえむきな薬局ばかりではないのです。
薬局でも混乱が起きていることがうかがえます。
私たち以上に、薬剤師さんがシステムについていけない状態なのではないでしょうか。
「紙ベースの手帳と同等かそれ以上のメリットがないと普及は難しい。」という意見は的をえているように感じるのは私だけでしょうか。
電子お薬手帳の疑問点
調べていくうちに、いくつかの疑問がでてきました。
- 大きな災害時でもだいじょうぶなの❓
- スマートホンがこわれていたり、電源が入っていなければ使えないのでは❓
- スマートホン認証の問題は❓
- 閲覧はできるけど、印刷やコピーはできないのでは❓
- 壮大なシステムつくりはできないの❓
大きな災害時に、電子お薬手帳は機能するのでしょうか。
本当に大丈夫なの?
スマートホンがこわれていたり、電源が入らなければ意味がないのでは。
指紋認証やパスワード認証されているスマートホンは本人でないと開きません。
本人が意識がないとか、緊急時はどうするのでしょうか?
看護師として一言。
病院をはじめて受診された初心の患者さんには、看護師が服薬情報を確認させていただいています
紙のお薬手帳でしたら、コピーさせてもらい、他の医療関係者と情報を共有します。
電子お薬手帳は、閲覧はできるけど、印刷やコピーはできないですよね。
閲覧のみだと不便です。
病院は困らないのかな?
せっかく電子化にするのであれば、保険証番号におくすりデータをひもつけるなど、良いシステムはできないのだろうか。
患者も医療関係者も、両者が便利で使いやすいシステム。
紙のお薬手帳を超えるメリットが、電子お薬手帳にあったらと多くの人は感じているのではないでしょうか。
いろいろ考えてたら、電子お薬手帳と紙のお薬手帳、どちらも必要なのではと思えてならないのです。
電子お薬手帳は、紙のお薬手帳をこえられるか:まとめ
現時点で、私自身は、紙のお薬手帳を使っていこうという結論にいたりました。
電子お薬手帳は、紙のお薬手帳を超えるまでにはいたっていません。
私は、3か月に一度、お薬をもらいに薬局へ行きます。
もちろん紙のお薬手帳を利用しています。
いろいろ調べてみた結果、電子お薬手帳に切り替えることはもう少し待とうと考えています。
紙のお薬手帳で、なにも困ることはないからです。
電子お薬手帳が、紙のお薬手帳を超えるほどの大きなメリットをもったなら、もう一度考えてみます。
その時まで、もう少し静観することにします。
まあ、どちらを使うにしても、医療機関を受診するときは、かならずお薬手帳を持参してくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。