大切な人のいのちを守るために禁煙をしよう

大切な人のいのちを守るために禁煙をしよう

あなたのいのちを守るために禁煙をおすすめします。

そして、あなただけでなく、大切な人のいのちを守るために、ぜひ禁煙をしてください。

禁煙するのに遅すぎることはありません。

この記事をおすすめしたい方

  • たばこを吸っている方
  • たばこをやめたいと思っている方
  • たばこをやめてほしいと思っている方
  • 健康に関心がある方

たばこについて考えましょう。

禁煙をおすすめする理由

たばこを吸っていらっしゃる方は、いまさら禁煙なんてとおっしゃるでしょう。

でも、遅いということはないのです。

今からでも間に合います。健康な肺をとりもどすことができます。

ご自身のいのちを守る。

大切な人のいのちを守る。

いのちを削るものにお金をかけてほしくない。

こんな願いからこの記事を書いています。

禁煙をおすすめする理由!
  • 大切な人のいのちを守る
  • ご自身のいのちを守る
  • いのちを削るものにお金をかけてほしくない

大切な人のいのちを守る

ショッキングなことに、子どもの尿からニコチンの分解物質が検出されるそうです。

なぜでしょう。

子供たちや奥さんは、あなたの吸ったたばこから立ち上る煙や、あなたが吐き出した煙を吸い込んでいるのです。

自分がたばこに火をつけて吸うのではなくても、他人の吸っているたばこの煙を吸ってしまっています。

これを「受動喫煙」といいます。

たばこの煙には、たばこに火をつけて喫煙者が吸う「主流煙」

喫煙者が吐き出した「呼出煙」

たばこから立ち上る「副流煙」があります。

家族は、呼出煙と副流煙が混ざった煙を吸わされているのです。

大切な家族は、受動喫煙によってたばこの有害物質を取り込んでいることを考えてください。

たばこを吸った直後には、あなたの呼気からも有害成分がでています。

ドラゴンや火を噴く怪獣「ガメラ」のように、あなたの口から有害物質が噴出されているのです。

また、壁や家具、衣服にしみこんだ煙の成分は有害物質に変化します。

煙に含まれる発がん性物質などの有害成分は、主流煙より副流煙に多く含まれるといわれます。

若い方や、イクメンのパパさんで、たばこを吸われている方をみかけると心が痛みます。

あなたの大切な人のいのちを、どうぞ危険にさらさないでください。

ご自身のいのちを守る

たばこが体に良くないことは一般的に認知されています。

たばこを吸うことで、がんをはじめ脳卒中や虚血性心疾患などの循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患、また2型糖尿病や歯周病などさまざまな病気がおこりやすいといわれています。

がん肺がん、咽頭がんなど
循環器疾患脳卒中、虚血性心疾患など
呼吸器疾患慢性閉塞性肺疾患(COPD)など
免疫力低下かぜ、インフルエンザ
その他2型糖尿病、歯周病など

ところが禁煙することによって、次のような健康改善が見られます。

禁煙によって改善

もちろん禁煙による健康改善は、なるべく若い時に禁煙するほど効果がありますが、何歳であっても遅すぎることはありません。

最近では、禁煙をすることによって、肺の損傷された部分であっても健康な細胞をとりもどすことができるとの報告もあります。

いのちを削るものにお金をかけてほしくない

あなたが吸うたばこの量はどれくらいになりますか?

計算してみましょう。

一箱400円のたばこを、20歳から70歳まで吸いつづけたとします。

一日に一箱20本400円のたばこを、50年間吸ったら

400円×30日×12ヶ月×50年間=720万円

720万円。すごい金額になります。

こんなにも莫大な金額を、いのちを削るものにつぎ込んでいるのです。

愕然としませんか。

もう一つ計算をしてみましょう。

ブリンクマン指数を出してみましょう。

ブリンクマン指数は、喫煙とがんの関係性を示した数値です。

一日の喫煙本数 × 喫煙年数 =

計算で求めた数値 危険度
 400以上肺がん危険
 600以上肺がん高度危険
 1200以上咽頭がん高度危険

あなたのブリンクマン指数はいくつですか?

どうぞ、いのちを危険にさらすことにお金をかけないでください。

たばこの煙の実際は

たばこの煙は、典型的なPM2.5といわれます。

PM2.5は非常に小さな粒子なので、肺の奥深くまで入り込み、肺だけでなく全身の炎症をひきおこします。

また、血管を収縮させてしまうので、さまざまな病気になってしまうのです。

フィルタをふさぐとふえる
厚生労働省e-ヘルスネット動画 けむりの正体はこれだ!煙の中の有害物質参照

突然ですが、たばこのフィルター部分に穴が開いているのをご存じですか。

なぜ穴が開いているのでしょうか。

パッケージに書いてあるタールやニコチン量は、フィルター部分の穴によって調整されています。

というわけで、吸うときにフィルター部分を口や指でふさぐと、摂取量がおおくなってしまいます。

パッケージに書かれている量よりも、数倍もおおい量のニコチンやタールを吸い込んでいるのです。

たばこの煙には、ニコチンやタールの他に、一酸化炭素やベンゼンなどの有害物質が含まれます。

フィルターを通していないことで、お子さんや家族が吸う「副流煙」には、「主流煙」に比べて有害物質がおおく含まれています。

 副流煙/主流煙比
ニコチン    2.31倍
タール     0.91倍
一酸化炭素   1.87倍
アンモニア   147倍
ニトロソアミン 0.40倍
ベンゼン    1.07倍

厚生労働省e-ヘルスネット動画けむりの正体はこれだ!煙の中の有害物質より引用

ご自身が思っている以上に、からだの中に有害な煙を吸い込んでいます。

そして、なにげない一服が大切な人のいのちを危険にさらしているのです。

喫煙率

たばこ産業JT全国喫煙者調査によると、諸外国と比べるといまだ高い状況にあり、約1400万人が喫煙していると報告されています。

日本では約1400万人が喫煙していると推定される

平成30年度の喫煙率は成人男性27.8%、成人女性は8.7%です。

平成30年喫煙率 男性 女性
 20代23.3% 6.6%
 30代33.1%11.1%
 40代35.5%13.6%
 50代33.0%12.0%
 60代21.3% 5.4%
 全年齢27.8% 8.7%

たばこ産業JT全国喫煙者率調査より引用

昔に比べたら喫煙率は低下していますが、受動喫煙のない社会がのぞまれますね。

TDSニコチン依存度テスト

TDS(Tobacco Dependence Screener)は、ニコチン依存度をテストできます。

あなたもニコチン依存症かどうかをチェックしてみましょう。

5点以上で、ニコチン依存症と診断されます。

     質  問はい
1点
いいえ
0点
1自分が吸うつもりよりも、ずっと多くたばこを吸ってしまうことがありましたか
2禁煙や本数をへらそうと試みてできなかったことがありますか
3禁煙や本数を減らそうとしたときに、たばこがほしくてたまらなくなることがありましたか
4禁煙したり本数を減らひたときに、つぎのどれかがありましたか(イライラ、神経質、落ちつかない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加)
54番の症状を消すために、またたばこを吸い始めることがありましたか
6重い病気にかかったときに、たばこはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか
7たばこのために自分に健康問題がおきているとわかっても吸うことがありましたか
8たばこのために自分に精神問題がおきているとわかっても吸うことがありましたか
9自分はたばこに依存していると感じることがありましたか
10たばこが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか
     合   計

厚生労働省e-ヘルスネット〔情報提供〕参照

禁煙治療

禁煙治療薬には、保険適用で医師から処方されるのみ薬と、薬局で買うことができる一般医薬品(ニコチンパッチやニコチンガム)があります。

しかし、禁煙を成功させるためには、禁煙外来を受診しましょう。

禁煙外来は健康保険がつかえます。

自己負担3割の人で、約3か月治療スケジュールで、だいたい1万3000円~2万円程度です。

病院での禁煙治療薬は、バレニクリン(一般名チャンピックス)がつかわれています。

バレニクリン(一般名チャンピックス)は、ニコチンを含まない禁煙補助剤です。

ニコチンは、脳の神経にあるニコチン受容体に作用して快楽物質を出します。

ニコチンは、だんだん吸わないといられない状態をつくりだすので、まるで麻薬のようですね。

ニコチン受容体を少しだけ活性化して、ニコチンが作用している状態をつくるので、離脱症状を軽くします。

離脱症状が軽くてすむことは、禁煙を成功させる要因ですね。

医師の指導のもとにおこなえば、副作用についても適切に対処してもらえます。

大切な人のいのちを守るために禁煙をしよう:まとめ

たばこを吸われている方には耳が痛いお話だったでしょうか。

すでに、耳にタコができるくらい聞いているお話だったかもしれません。

ご自分のいのちはもちろん、大切な人のいのちを守るために禁煙を考えていただければと思います。

健康でいられるからこそ働くこともできるし、家族との幸せな時間をすごすことができるのです。

これからの長い人生を健康に暮らしていくために、今日のおはなしを参考にしていただけましたなら幸いです。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。