
ようこそ“もめん”です。
今日は本のお話をしましょう。
ついつい医療系の小説本を手にとることが多い“もめん”です。
職業柄なのかもしれませんが、病院を舞台にしての人間模様が実におもしろく気になるのです。
気持ちが暗く重たくなる本ばかりではなく、意外におもしろく読める本があります。
今まで読んだ中で、おすすめの本をご紹介しましょう。
なかでも医者で小説家という医療作家が描く小説は、 専門家目線で書かれていて読みごたえがあり、 ぜひ読んでいただきたいと思います。
今日はお医者さんが描いた本を紹介します。
Contents
医者であり小説家
医者でありながら小説家という作家さんはけっこういらっしゃるんですね。
思いつく方と、主な作品をあげてみます。
作家名 | おもな作品 |
海堂尊 | チーム・バチスタの栄光 |
渡辺淳一 | 無影燈 |
夏川草介 | 神様のカルテ |
南杏子 | ディアペイシェント |
南木圭士 | 阿弥陀堂だより |
久坂部羊 | 悪医 |
手塚治虫 | ブラックジャック |
まだまだいらっしゃると思いますが…
小説が原作となって、ドラマや映画になったものもありますので、どれも認知度が高い有名な作品ですね。
手塚治虫さんは、インターン時代に患者さんと接していたことはあるものの医者として働いてはいないようです。
でも大阪帝国大学付属医学専門部を卒業されていて、医師免許を持つれっきとしたお医者さんです。
天才外科医ブラック・ジャックを主人公に描かれた漫画「ブラック・ジャック」は、医療と生命をテーマにしているので有名ですね。
私は、本を読むペースが遅くて本好きとまでは言えませんが、医療小説に関しては、ストーリーに入り込みやすく、どんどん読み進められるので不思議です。
なかでも海堂尊(かいどう たける)さんの小説は、抜群。
医学知識に裏打ちされたストーリーは、読み手を飽きさせない展開となっています。
作品のなかでも「チーム・バチスタの栄光」と「ブラックペアン1988」は超おすすめです。
海堂尊さんのプロフィール
1961年、千葉県生まれ。
外科医、病理医を経て、現在は研究所にお勤めのようです。
2005年「チーム・バチスタの崩壊」で、第4回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、作家デビュー。
2006年に「チーム・バチスタの栄光」と改題して出版され、ベストセラー作家となり、数々の作品を描き続けていらっしゃいます。
チーム・バチスタの栄光
「チーム・バチスタの栄光」は、2006年(平成18年)に宝島社から刊行された長編小説であり、海堂さんの作家デビュー作です。
バチスタ手術中の謎の死をめぐるミステリー小説。
大学病院における人間関係やリアルな医療現場が描かれています。
ストーリー
東城大学医学部付属病院が舞台。
フロリダの心臓疾患専門病院から心臓外科の権威“桐生恭一”を招致し、バチスタ手術(心臓手術)を専門に行うチーム「チーム・バチスタ」を結成。
成功率100%を誇るチーム・バチスタでしたが、手術中に謎の死が3例も起きてしまうことに。
そこで、高階病院長は、神経内科教室に籍をおく「不定愁訴外来(愚痴外来)」の医師“ 田口公平 ”に調査するよう命じます。
しかし内部調査が難航したとき、厚生労働省の役人“白鳥圭輔”がやってきます。
この田口・白鳥コンビを中心にくりひろげられるストーリーとなっています。。
大学病院が舞台となっているので登場人物は多く、リアルなキャラクターが描かれています。
そのキャラクターに、田口公平があだ名を一人ひとりにつけていくのですが、それがまた愉快なんです。
こんなところも物語に引き込まれる魅力なのでしょう。
当時“もめん”もまねをして、出会う人みんなにあだ名をつけて楽しんだほどです。
意外と観察力が必要でしたよ。(笑)
ピッタリのあだ名を思いついた時には、我ながら悦に入りニンマリとほくそ笑んでおりました。
じゃあ“もめん”さんはなんなのさ…?という誰かさんの声が聞こえてきました。
それはあれですよ。「一反もめん」に決まってます。
少女時代に黄金バットとか言われたこともありましたが…古(フル)
話がそれてしまいました。元に戻しましょう。
物語は、バチスタ手術中の謎の死をめぐるミステリーですが、登場人物の人間味に惹きつけられる小説です。
患者さんやひとを診る観察力と、洞察力に優れた医師ならではの視点が随所に感じられました。
読みやすく、ストーリーに入り込んでいける展開となっていて、本を読むのが得意ではない“もめん”でもどんどんページをすすめることができました。
こちらはぜひ読んでおきたい本ですね。
ブラックペアン1988
「ブラックペアン1988」は、2007年に講談社から発表された、同じく海堂尊氏の作品です。
嵐の二宮和也さんが主演で、原作をもとにドラマ化されたことでも有名です。
ストーリー
こちらも東城大学医学部付属病院が舞台。
研修医となった世良雅志は、佐伯清隆教授ひきいる佐伯外科に入局。
そこへ帝華大学から食道吻合器「スナイプAZ1988」をひっさげて高階権太がやってきます。
佐伯外科には、「オペ室の悪魔」とよばれる渡海征四郎がいます。
全くタイプの異なる二人の医者。
高階と渡海と関わる研修医の世良の目を通して、物語は語られていきます。
佐伯教授が使用しているブラックペアンが物語の核心となっており、読み応えのある作品です。
海堂尊さんの小説は、一話完結ですが、同じ登場人物が使われており、それも読者を引きつける魅力だと感じています。
たとえば「チーム・バチスタの栄光」で中心的人物の田口公平は、「ブラックペアン」内では、研修医時代の田口公平として登場します。
読者が次の作品も読んでみたいと思うきっかけにもなりますね。
こちらもおすすめです。
まとめ:読んでおきたい医師海堂尊著「チーム・バチスタの栄光」
今日は、お医者さんが描いた医療系の小説の中から海堂尊さんの本を2冊ご紹介しました。
医師ならではの視点で、緻密に深く掘り下げて描かれた小説は魅力的です。
少し前に描かれた本ですが、読みやすく、ストーリーがおもしろいので、読んだことがない方がいたらおすすめですよ。
ところで、看護師さんから小説家になったというお話はあまり聞いたことがありませんね。
やっぱり医者はどこかが違うのでしょう。
観察力と洞察力と文章力がちがうのかな。
今日は、医師の海堂尊さんの本をご紹介しました。
まだまだご紹介したい本がありますので、次回のブログで取り上げたいと思っています。
次回もお楽しみに
本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。