年賀状の魅力-60年間の年賀状つくりをふり返って

年賀状の魅力

ようこそ“もめん”です。

今年も残すところ2か月となり、年末や新年の計画を立てる時期になりました。

そろそろ年賀状のことが気になりだす季節でもありますね。

私は5歳の頃から、年賀状を毎年ずっと書き続けてきました。

もちろん喪中のときにはお休みしましたが、やめようと思ったことはありませんでした。

こうして書きつづけてこられたのは、年賀状をつくる楽しさと、年賀状をいただいた時の喜びがあったからだと思っています。

年賀状だけのおつき合いになってしまった方が多くいらっしゃいますが、年に一度、私たちのことを思い出して年賀状をしたためてくださる、そのお気持ちがうれしいではないですか。

年賀状の魅力はこういうところにあるのではないでしょうか。

今日は、年賀状の魅力についてのお話です。

60年間の年賀状つくり

私が年賀状の書き方を教わったのは、昭和30年代前半。

年長さんくらいの年齢だったと記憶しています。

楽しかったのが「みかん」のしぼり汁で書いた年賀状。

冬の定番果物の「みかん」を絞って、そのしぼり汁を筆に含ませて絵や文字をかくというもの。

なにが書かれているかは、火にかざすまでわからないのです。

火にかざすと、絵や文字が浮かび上がってくるというマジックみたいな年賀状。

当時は、どこのご家庭にも「火鉢」があって、墨で火をおこして暖をとっていました。

電気こたつが普及したのは、もう少しあとになります。

友達から届いた年賀状を、この火鉢の火にかざすときのワクワク感は、私が年賀状を書きつづけてきた原点なのかもしれません。

こんな風にして年賀状をつくって贈る愉しさを知りました。

今年はどんなデザインの年賀状にしようかとアイデアを練ることがたのしいのです。

そして、元日に郵便ポストにとどく年賀状は、お正月の風物詩。

お正月らしさを感じられ、いただくとほんわか温かい気持ちになる年賀状が好きなんです。

こんな風におもいながら年賀状をつくり続けて60年。

年賀状をとおして60年間を思い返すと、家族が増えたときのことや転職をした時のことなどいろんなことが思い出されます。

こうして年賀状をとおして人生を振り返ってみると、家族の歴史を感じますし、家族で年賀状をつくったときのかけがえのない思い出がよみがえります。

そして、なにより時代の流れをヒシヒシと感じるのです。

それは、60年の間に年賀状の作成方法が大きく変わってきたことではないでしょうか。

年賀状4つの時代

作成方法には大きく4つの時代があります。

  • 手書き時代
  • 版画時代
  • プリントゴッコ時代
  • パソコン時代

手書き時代

とにかく表面も裏面もすべて手書き。

ひたすら住所も宛名も、あいさつ文や挿絵などのイラストやデザインもすべて手書きで、一枚一枚丁寧にかいたものです。

何日も何日もかけて、少しずつ少しずつ根気よく丁寧に丁寧に仕上げました。

根気が鍛え上げられたことは間違いないですね。(笑)

すこしだけ楽できるように、千代紙などのきれいな紙を貼って仕上げたこともありました。

さらに、お正月には欠かせない野菜のレンコンやサツマイモの切り端をもらって、野菜の切り口に絵の具をつけて年賀状にぺったんこ。

野菜ハンコです。

絵の具の色を変えればカラフルで、ひとつとして同じものができないので、楽しかったですね。

版画時代

図工の時間に版画を習うと、彫刻刀を持つことができました。

今のお子達は、彫刻刀を学校でつかうのかしら?

想いどうりの作品はなかなかできなかったけれど、年賀状の大きさの版木を買ってもらって彫りました。

当時、版木は高価だったので、お小遣いでまかなえる安価なゴム板版を購入したり、さつま芋でいも版などをよく彫ったものです。

図案が彫り上がったら、色を付けて、年賀状の角と版木の角を合わせて年賀状を乗せ、バレンでクルクルこする。

この緊張感はなかなかのものでしたが、刷りあがりの絵や文字のかすれ具合とか、思いのほか味のある年賀状ができたものです。

まあ版画時代も、手書き時代と同じように手間と根気は必要でしたね。

プリントゴッコ時代

プリントゴッコ

家庭での年賀状つくりに画期的に登場したのが「プリントゴッゴ」。

「プリントゴッコ」は、1977年(昭和52年)理想科学工業から発売された家庭用簡易孔版印刷器で、大ヒットした商品です。

図案さえ決まれば、一気にたくさん刷ることができる画期的な装置。

まさに救世主のような存在でした。

御多分にもれず我が家でも購入しまして…

うちの子たちが小学生だったころで、家族総出で、プリントゴッコを使って年賀状を刷るのが年末恒例行事となりました。

わいわいガヤガヤ、図案をきめるところから始まって、みんなで印刷するのがほんとに楽しかったです。

インクが乾くまで、重ならないようにして一晩広げておいたので、部屋のあちこちに年賀状の海ができたものでした。

パソコン時代

世の中はさらに進みパソコンの時代になりました。

パソコンやプリンターを持つ家庭が増え、家で簡単にきれいな年賀状をつくれる時代が到来しました。

このような時代が来るなんて想像だにしなかったことです。

家族の写真を入れたり、お洒落なデザインをダウンロードしてとりこんだり、できることが増えました。

手書き時代に比べたら夢のような時代になったものです。

まさに今、私たちは恩恵にあずかっているのですね。

このように時代は大きく変わり、年賀状のつくり方は変わりましたが、年賀状つくりの楽しみや、年賀状への思いは変わることはありませんでした。

年賀状には、年賀状ならではの魅力があります。

年賀状の魅力

「年賀状の魅力」をあげてみましょう。

  1. 年賀状をいただくと温かい気持ちになる
  2. ご無沙汰している方とのコミュニケーション
  3. 年賀状をつくるたのしさと贈る喜びがある
  4. 家族との思い出が詰まっている
  5. はがき(手紙)の書き方やマナーなどを教わる
  6. お正月らしさを感じる
  7. お年玉くじで運だめし

 年賀状をいただくと温かい気持ちになる

年賀状をいただいて不愉快になるという人はあまりいらっしゃらないでしょう。

小さな紙のカードですが、いただくとほんわか温かな気持ちが湧くから不思議です。

今年も私たち家族のことを思い出して、年賀状を書いてくださったことがうれしいですよね。

その上、一言メッセージが添えられていたりしたら、温かな気持ちがさらに大きくなります。

たったそれだけなのに、人の気持ちを温かく幸せにするんですね。

 ご無沙汰している方とのコミュニケーション

年賀状だけのおつき合いになってしまった方が多いですが、一年に一度、新年のご挨拶ができることを大切にしたいですね。

一年に一度だけでも温かな気持ちを届けあえることができるのが年賀状です。

 年賀状をつくるたのしさと贈る喜びがある

わずか100×148㎝のなかに、どう気持ちを詰め込むことができるかを考えるのがたのしいのです。

年賀状をお送りする方の笑顔をおもいながら、一言添えるのもたのしみですね。

 家族との思い出が詰まっている

子どもたちと一緒に年賀状をつくったときが一番楽しかったです。

結婚して夫婦連名になり、子どもが生まれて家族連名になり、今はまた夫婦二人の連名にもどりました。

年賀状は人生の縮図といっても良いほどです。

 はがき(手紙)の書き方やマナーなどを教わる

はがきの書き方や郵便のマナーを、年賀状から教わったように思います。

 お正月らしさを感じる

明治時代に郵便制度が開始されて、年賀状を出すことが一般の人々にも広がったようです。

さらに今日のように年末のうちに受け付けて、元日に配達する年賀郵便制度は、1899年(明治32年)に導入されました。

長い歴史があり、お正月の風物詩です。

 お年玉くじで運だめし

お年玉付き年賀はがきは、1949年(昭和24年)12月から発行されました。

70年以上続けられているとは、意外に歴史があるのですね。

私は、何年か前、現金一万円に当選したことがあります。ちょっとしたおたのしみですね。

まとめ:年賀状の魅力-60年間の年賀状つくりをふり返って

今回は、60年間の年賀状つくりを振り返りながら、年賀状の魅力を考えてみました。

年賀状を書く人がだんだん少なくなっているといわれています。

少しさみしい気もしますが、それも時代の流れですね。

私は年賀状制度がつづく限り年賀状つくりをたのしもうと思っています。

今年も、昨日11月1日から年賀状が発売になりました。

さあ今年はどんなデザインにしましょうか?

年賀状のデザインにお悩みでしたら、こちらの記事も参考になさってください。

年末になると頭を悩ませるのが年賀状のデザイン。Canvaをつかえば簡単に年賀状を作成できます。はがきの向きをきめて、横向き148×100mm、縦向き100×148mmで設定します。

本日も最後までおつき合いくださいましてありがとうございました。

次回もお楽しみに♪